8月27日 農業農村工学会創立90周年記念式典が盛大に行われました

 記念式典は、東京内幸町にあるイイノホールで約330名の参加を得て、盛大に執り行われました。
 はじめに90周年記念式典実行委員会の久保成隆委員長の開会挨拶に続き、農業農村工学会会長の村上 章より式辞を述べました。この中で、「社会経済や自然環境の変動と大学・研究機関の多様化が進むほど、共通理念は諸先輩が構築した「水土の知のビジョン」にあると考えております。学会創立90周年に当たり、大学改革等に対応した存在意義の明確化を目標に掲げ、 1. 次代を担う人材の確保と育成、 2. 行政との連携、 3. 学会の活性化、を引き続き推進してまいりたいと思います。」 という決意が述べられました。
 続いて、来賓としてお招きした文部科学省科学技術・学術政策局長の菱山 豊様、農林水産省農村振興局長の牧元幸司様、日本学術会議副会長の武内和彦様から祝辞を賜りました。

 その後、記念講演として、著名なロバート キャンベル先生に 『風土の「時間」をめぐる考察』 と題した講演をして頂きました。当学会で出版した 「水土を拓いた人々」 や 「水土を拓く」 などの図書を踏まえて、オリジナルな、示唆に富んだ貴重な講演をして頂きました。
 記念講演に続き、PAWEESによる連携を図っている韓国韓国農業工学会前会長の Jin-Soo Kim 先生、台湾農業工程学会事務局長の Chihhao Fan 先生に祝辞を賜りました。
 そして、記念事業として、人材育成として継続教育に熱心に取り組まれている賛助会員である55団体に感謝状を贈呈しました。
最後に、山路永司副会長の感謝を込めた閉会の挨拶で記念式典は終了しました。
 この後、祝賀会が行われ、齊藤政満副会長の開会挨拶、渡邉紹裕元会長の祝辞、農林水産省農村振興局次長である奥田 透様による乾杯の御発声、そして、最後に大村仁副会長による閉会の挨拶で無事終了しました。
 全体を通じて、100周年への飛躍を求めて、一層産官学の連携による、学会の活性化を通じた人材の確保と育成の必要性を参加者一同強く共有した式典となりました。

 創立90周年記念事業では、本式典や農業農村工学用語事典の改訂のほか、農業農村工学 大ICT展示会、創立90周年記念シンポジウム 「IT 社会と農業・農村研究の展開方向 -研究推進と人材育成のために何をすべきか-」 を来週東京農工大学で開催する大会講演会で開催します。また、本日の記念式典及び記念事業等大会講演会の内容は11月号の学会誌に、12月号には大学、研究機関、技術、国際化など農業農村工学の20年間の歩みをまとめたものを掲載します。


写真 上から : 式辞を述べる村上章学会長、 記念講演のロバート キャンベル先生、 感謝状贈呈団体と学会役員との記念撮影