平成24年度東北支部秋田大会開催(平成24年10月)

平成24年度東北支部秋田大会開催(平成24年10月)

平成24年度東北支部秋田大会(第55回研究発表会・第45回支部研究会・第35回地方講習会)および併催企画「水土里(みどり)の応援団」開催される

平成24 年10 月25日(木)〜26 日(金)に秋田県秋田市の秋田ビューホテルにおいて,約250 名の参加者を得て平成24 年度東北支部秋田大会が開催された。
まず支部総会が開催され,佐藤照男(秋田県立大学)支部大会運営委員会の開会挨拶,工藤明(弘前大学),東北支部長(代読:下山昇(秋田県農林水産部農地整備課長)副支部長)の主催者挨拶に続き,地元の藤井英雄秋田県農林水産部長より歓迎の挨拶があった。
そして小前隆美農業農村工学会専務理事および小林厚司東北農政局整備部長より祝辞を賜った後,事務報告が行われた。引き続き支部賞授賞式に移り,北辻政文(宮城大学)第54 回研究発表会審査委員長から審査の経緯と結果が報告され,各受賞者に下山副支部長より賞状と副賞が授与された。東北支部賞の受賞者は次のとおりである。
【優秀賞】1 件
・レーザーブルを用いた水田の放射性物質の除去技術について
福島県農業総合センター 中西誠二郎
【研鑽賞】2 件
・福島県農業総合センター 中西誠二郎(重複受賞)
・宮城県古川試験場 菅原強
【奨励賞】2 件
・粗石付き魚道工の改良に関する研究
山形大学大学院農学研究科 花房哲一朗
・ペーパースラッジおよび震災ヘドロを用いた流動化モルタルの実験的研究
宮城大学食産業学部 阿部孝行

     
支部賞授与                      特別講演

続いて,広田純一岩手大学農学部教授より「〜東日本大震災からの復興に向けて〜『被災地の現状と復興地域づくり』」と題した東日本大震災復興特別講演が行われ,復興は緒に就いたばかりであり,復興における地域コミュニティや住民側と行政側など関係者のコミュニケーションが重要であることなど,農業農村整備に際して震災復興に限らず有益な内容のご講演をいただいた。

午後からは第55 回研究発表会となり4 会場で50課題の研究発表が行われた。1 日目の最後には情報交換会が開催され,橋口昌道秋田県副知事による歓迎の挨拶の後,秋田の郷土料理と地酒に舌鼓を打ちながら情報交換と親睦を深め,閉会の挨拶を次期開催地である青森県の北林英一郎農林水産部農村整備課長にしていただき散会した。

翌日午前中は「〜水土里の郷『あきた』から発信〜地域資源を活かした農村づくり」をテーマに第45 回支部研究会が開催された。まず基調講演「資源を活用した地域振興」が熊谷嘉隆国際教養大学地域環境研究センター長より行われ,「Akita ふるさと活力人養成セミナー」について発端から今後の課題まで紹介された。続いて五十嵐經大館市立釈ò内小学校校長より「釈ò内サンフラワープロジェクトの取組」,鷹田芳子ふれあい直売十文字会長より「道の駅十文字における農産物直売活動について」の話題提供が行われた。

午後からは第35 回地方講習会となり,「土地改良施設管理基準『頭首工編』の改定」を佐藤功農村振興局整備部水資源課課長補佐より,「農業水利施設を活用した小水力発電について」を足立健一東北農政局整備部水利整備課課長よりそれぞれご講義いただいた

    
震災復興地及び秋田県の農産物試食販売          震災トークショー


さらに支部大会併催企画として「水土里(みどり)の応援団」が会場に隣接するアーケード街において2日間にわたり開催され,震災と農業農村整備事業などのパネル展示,震災復興地や秋田県内からの農林水産物試食販売,タレントの加藤夏希さんが一瞬登場する震災トークショーが実施され,一般市民に向けて農業農村工学会東北支部の情報発信を行った。また,大会前日午後には大潟村現地見学会も開催された。
今回の東北支部秋田大会の開催に当たり,東北各県および全国から多数の参加を賜った。また運営に際し,秋田県農林水産部,秋田県立大学および東北農政局の関係各位より献身的なご協力ご支援を賜った。衷心より感謝申し上げる。
(弘前大学藤崎浩幸)