平成25年度東北支部青森大会開催(平成25 年10 月)

平成25年度東北支部青森大会開催(平成25 年10 月)

平成25年度東北支部青森大会(第56回研究発表会・第46回支部研修会・第36回地方講習会)開催される

平成25 年10 月24 日(木)〜25 日(金)に青森県青森市「ラ・プラス青い森」において,延べ約300 名の参加者を得て平成25 年度東北支部青森大会が開催された。

まず支部総会が開催され,長利洋(北里大学)支部大会運営委員会委員長の開会挨拶,工藤明(弘前大学)東北支部長の主催者挨拶に続き,成田博青森県農林水産部次長より歓迎の挨拶があり,塩沢昌農業農村工学会会長および小林厚司東北農政局整備部長より祝辞を賜った。引き続き支部賞授賞式に移り,倉島栄一(岩手大学)第55 回研究発表会審査委員長から審査の経緯と結果が報告され,各受賞者に工藤支部長より賞状と副賞が授与された。東北支部賞の受賞者は次のとおりである。優秀賞の桑原氏は兵庫県から派遣中の発表であった。

【優秀賞】1 件

・農地海岸堤防復旧計画におけるコンクリートブロック護岸の再利用について
宮城県東部地方振興事務所 桑原弘信・林貴峰・岩渕浩一

【研鑽賞】2 件

・宮城県東部地方振興事務所 門田貴之
・NTC コンサルタンツ(株)東北支社後藤秀樹

【奨励賞】1 件

・特定外来生物2 魚種の巡航速度に関する遊泳実験
秋田県立大学大学院生物資源科学研究科 大内威人

続いて,渋谷長生弘前大学農学生命科学部教授より特別講演「東日本大震災・TPP 参加と農業・農村の課題」が行われ,農業経済学の立場から,震災・原発事故からの農業の復興やTPP 参加をにらんだ担い手育成に際し,規模を追い求めない農業や高齢者活用も重要であること,農業農村整備への期待などについてご講演を頂き,大変有益であった。

午後からは第56 回研究発表会となり例年よりも1会場多い5 会場で74 課題の研究発表が行われた。
1日目の最後には情報交換会が開催され,青森の郷土料理と地酒に舌鼓を打ちながら情報交換と親睦を深め,次期開催県である菅原喜久男宮城県農林水産部次長より閉会の挨拶を頂き散会した。

翌日午前中は「先代からの遺産,後世への継承〜水・土・人を支える「環境公共」〜」をテーマに第46回支部研修会が開催された。まず基調講演「稲生川開削からユネスコ未来遺産登録まで〜受継がれる開拓精神〜」が杉浦俊弘北里大学獣医学部教授より行われ,約150 年前の三本木原開拓を踏まえ,約20 年間にわたる稲生川に関する市民活動がユネスコのプロジェクト未来遺産への登録に結実したことが紹介された。続いて世永星環境公共学会会長より「地域づくりの新しいかたち〜環境公共の取組について〜」,江良浩二十三湖土地改良区総括課長より「環境公共の現場での取組」と題した話題提供が行われ,青森県が2008 年より推進している環境公共の取組みについて紹介された。

午後からは第36回地方講習会が行われ,「土地改良事業計画設計基準・計画『ほ場整備(水田)』の解説」を川上昭彦農林水産省農村振興局農村政策部農村環境課課長補佐より,「土地改良事業計画設計基準・設計『水路工』の解説」を平山和徳農林水産省農村振興局整備部設計課施工企画調整室課長補佐よりそれぞれご講義をして頂いた。