平成23年度 大会講演会

 平成23年9月6日(火),7日(水),8日(木)の3日間,福岡県福岡市の九州大学50周年記念講堂および箱崎キャンパスにおいて,平成23年度大会講演会を開催した。天候にも恵まれ,キャンパス内の8会場において355課題の一般発表,43課題のポスター発表,11の企画セッションが行われ,全国から約600人の関係者が参加した。

 大会は,初日の朝9時30分より「開会式」を行い,大坪政美大会運営委員長より「九州では平成15年以来、九州大学では昭和53年以来となる全国大会を開催するにあたり,全国から参加していただいた会員の皆様を心より歓迎します。」との挨拶に続き,河地利彦学会長から「大震災で被害に遭われた方に哀悼の意を表します。学会も災害対応特別委員会の現地調査等で対応してきました。この大会は参加し発表する皆様が主役です。この夏よりさらに暑い論議を交えていただきたい。開催に尽力された皆様に感謝申し上げる。」との挨拶があった。引き続き、福岡県知事、九州大学理事・副学長ほか来賓の方々から祝辞をいただいた。

 「学会賞授与式」では,学会賞の審査結果報告を選考委員長の佐藤政良筑波大学教授が,同じく,上野賞では選考委員長の野中資博島根大学教授,沢田賞では選考委員長の森田昌史(財)日本水土総合研究所理事長より審査結果報告が行われ,河地会長から学術賞2名,上野賞2件2団体,沢田賞1名,研究奨励賞4名,優秀論文賞4名,優秀技術賞8名,優秀技術リポート賞9名,著作賞1名,教育賞1名,環境賞1名,歴史・文化賞2名,地域貢献賞1団体,国際貢献賞1名,メディア賞1件3団体,功労賞2名に対し,授与した。

◆◇◆ 受 賞 者 一 覧 ◆◇◆

 講演会場では,「一般発表」「ポスターセッション」においても,研究発表や議論が盛んに取り交わされた。そのほか,今大会では特別企画として東日本大震災に関するシンポジウムを開催した。

 初めに,行事企画委員会 大堀忠至委員長より「復興の核となる農業生産基盤や農村は、農業農村工学が担うべき技術領域にほかなりません。農業農村工学の技術者、研究者でなければできないこと、農業農村工学の技術者、研究者であるならば今、しなければならないことを一緒に考えようという趣旨です。このシンポジウムを通じて、学会大会に参加された皆様と情報を共有し、それぞれ『まずなすべきこと』を深く考え、農業農村工学会を挙げて復興支援への取り組みを展開する、その契機となりますことを期待しております」と述べた。
続いて、岩手大学教授の広田純一氏による「被災地の現状と復興むらづくり計画」、宮城大学講師の千葉克己氏による「農地の被災と除塩」、農村工学研究所領域長の毛利栄征氏による「農業用施設の被災と復旧・復興」の報告があり、参加者は現地調査や復興対策に直接関わっている講師陣の熱心な報告に聞き入った。最後に、学会の災害対応特別委員会副委員長の松本精一氏が閉会の挨拶に立ち、東日本大震災への学会の取組状況の報告と、今後の情報の集約と共有を呼びかけた。

 また大会初日の夜にはホテルオークラ福岡で「交流会」が開かれ,20名の名誉会員を迎えて,学生・院生・若手技術者・研究者をはじめ,全国から集まった約250名の会員間で,自身の研究計画,所属する大学での改革等に熱のこもった情報交換が行われた。